SSブログ

プライドと偏見 [映画・舞台]

           「愛している」と認めるには,男のプライドは高すぎた。

            「愛している」と応えるには女の偏見が邪魔をする。

    

                   昨日,映画を見てきました。

        公開されることを知ってからず~~~うっと待っていた映画。

    『プライドと偏見』です。 『高慢と偏見』という方が分かるかもしれません。

                 原作がジェーン・オースティン。

              彼女が原作の映画・ドラマが大好きです。

             例えば,『いつか晴れた日に』。 例えば『エマ』。

            ようはコテコテのロマンス映画ってところですね^^

  でも!  ジェーン・オースティンを侮ってはいけません! 

 私がジェーン・オースティンの名前を初めて知ったのは,夏目漱石の本からでした。

    漱石さんはジェーン・オースティンに対して良い評価をしていました。

女流作家を褒めることもあるんだ~と思ったのがジェーン・オースティンを知った最初です。

   でも,漱石の何の本かは忘れてしまった…。 『三四郎』か『それから』か?

  よく読み込んだのはこの辺なので,どちらかと思っているのですが思い出せない!

 それで読み込んだというワタクシ…。 もう一度読み返すだけの気力もなかったりして…^^;

 

 はてさてこの本,ジェーン・オースティンの代表作だけあって,以前にも映画化されているし,

        最近で一番有名なのは,BBCでドラマ化されたことでしょう。

         このときのMr.ダーシーを演じたのが,コリン・ファース。

      このTVを発端としてできた映画が『ブリジット・ジョーンズの日記』だそうです。

        このTVドラマを何年も前のお正月にNHKで放映していました。

      これがとっても面白くて,それ以来ジェーン・オースティンにはまっています。

 

   で,原作を読んだかというと…,これがまだ1冊も読んでいないんですね~^^;

 特にこの『高慢と偏見』にいたっては3種類くらいの訳があって,どれが良いものやら!

  でも今回映画とドラマでは細かいところでの違いがあったので,どちらが正しいのか

       原作を読みたくなりました。 どこの出版社がいいんでせうね?

 

 

以下ネタバレあらすじ&感想です。

18世紀末のイギリスの上流社会。 この時代,女性に相続権がないので,5人姉妹のいる

ベネット家の場合,父親のMr.ベネットが死亡すると,遺産はすべて従兄弟で牧師のコリンズ

いってしまう。 そのため母親は娘たちを資産家と結婚させようと躍起になっていた。

そんなベネット家の隣に富豪で独身のピングリーが引っ越してくるというニュースに,娘たちは

浮き足立った。 舞踏会の夜,ビングリーは美人の長女ジェーンにさっそくダンスを申し込む。

しかし,ビングリーの親友ダーシーは気難しげに女たちを見下し,誰にも関心を示さない。

読書好きで知的な次女のエリザベスは,ダーシーが自分を侮辱する言葉を耳にしてしまい,

強い反感を抱く。 エリザベスにはダーシーのプライドの高さが許せなかった。

町に連隊がやってきた。 ベネット家の幼い娘たちは,町を闊歩する青年将校たちに夢中に

なった。 中でもハンサムなウィッカムには,才女のエリザベスさえ心を奪われた。意外なこと

にウィッカムとダーシーは子供の頃からの知り合いだという。 ある日,エリザベスはウィッカム

の口から,ダーシーからひどい仕打ちを受けてきたことを聞かされる。

その頃、ベネット家には歓迎されない訪問者があった。遠縁のコリンズ。やがて,この家を

相続することになる男だった。 コリンズは,5人娘の1人と自分が結婚して,相続後も娘たち

の面倒を見ようと申し出る。 白羽の矢はエリザベスに当たった。 しかし,ウィッカムに思いを

寄せるエリザベスは,コリンズのプロポーズを即座に断ってしまう。 失意のコリンズは,

エリザベスの幼なじみシャーロットと結婚する。 一方,ジェーンとの仲が確かなものになる

前に,ビングリーはなぜか急に館を引き上げ,ロンドンに帰ってしまう。 ジェーンは悲しみに

暮れた。 しばらくして,エリザベスはコリンズ夫人となったシャーロットの新婚家庭を訪問

した。 コリンズに伴われて行った後見人キャサリン夫人の豪邸で,間の悪いことにダーシーと

再会する。キャサリン夫人に無理強いされ,ヘタなピアノを披露することになったエリザベス。

だが,少しもひるまず自分の考えを述べる彼女に,ダーシーの視線が注がれていた。

また,エリザベスは,姉ジェーンとビングリーの仲を裂いたのも,身分違いの恋に反対した

ダーシーの差し金だったことを知る。 ショックと怒りで狂いそうになっていたとき,エリザベス

の前にダーシーが現れた。 そのとき,ダーシーが口にしたのは「あなたを愛しています」と

いう言葉だった。 あまりにも突然の予想もしない告白に,エリザベスは混乱し「あなたは

私が絶対に結婚したくない男です」と激しい言葉を返す。 ダーシーは肩を落とし,

エリザベスの前から去っていった。 次の日,ぼんやりと過ごすエリザベスに,ダーシーが

1通の手紙を渡しに来た。 そこには,かつてウィッカムがダーシーの家の財産を狙い,

15歳の妹をだまして駆け落ちしようとしたことが書かれていた。 そして,ジェーンにその気が

ないと勘違いして,ビングリーにジェーンをあきらめさせようとしたことも。 エリザベスは

自分にもダーシーに対する誤解と偏見があったことを知り,複雑な思いでその手紙を読んだ。

そんなとき、大変な事件が起こった。

 

 私が見る映画ですから,もちろん最後はハッピーエンドでございます。

映画とドラマを比べると時間の長さに4時間もの違いがあるので,やはりドラマの方が

面白かったです。 やっぱり高慢さはコリン・ファースのMr.ダーシーにかないません。

でもドラマを見ていないなら,この映画で『高慢と偏見』の世界に触れるには最高かと

思います。 ダーシー以外の登場人物もドラマよりも風刺が押さえられていて

入りやすいと思いました。

そしてBBCのドラマを見れば,どっぷりこの世界にはまること間違いなしです。

Mr.ダーシー,コリン・ファースに対抗できる俳優は,ダニエル・ディ・ルイスあたりは

いかが~?と思っています。 貴族臭さが鼻を突く演技は最高だと思うのですよ^^

 エリザベスよりも長女のジェーンの方が美人だという設定だったのですが,

映画ではどう見てもキーラ・ナイトレイの方が美人!

BBCのドラマを見ていない方にはお勧めです。見た方は時間が4時間も短いということ

を認識して見ることが肝要かと思います。

とはいえ私はドラマの方が大好きだけど,この映画も好きです。

BBCのドラマ,もうNHKでやらないのかしら?

韓国以外もやって欲しい…! でもチャングムも見てま~す^^

 

この映画やドラマを見ていていつも感じるのは,この時代に 

女性が生きることの困難さです。 父親が死ぬとその財産はすべて男系の子孫に

いってしまうなんて!

そういえば『いつか晴れた日に』も同じ設定でした。 この場合は兄でしたけれど。

生活を結婚だけに頼らざるを得なかった時代。 そりゃ~夫捜しに必死になりますわ^^;

ジェーン・オースティンの生きた時代はフランス革命の時代。 そんな時代に,こういう小説が

生まれること自体,すごいことかも知れません。 

この時代の風俗も楽しみです。 文房具好きの私の目にとまったのはこの時代,封筒が

なかったこと! 手紙はいつも便せんに直接シーリングワックス(ろう)をたらして封印する

のです。 なるほど,こういう使い方をするのか~!と納得しました。 

シーリングワックスは持っていないのですが,あれを使うのに憧れます。

でもメールが基本ですから,使うチャンスも全くといっていいほどないんですけれどね。

もちろんドレスや舞踏会を見るのもやっぱり楽しいです。

 

 

長々長々と最後までお付き合いいただきまして,ありがとうございました!

以下本とDVDのご紹介です。

高慢と偏見〈上〉

高慢と偏見〈上〉

  • 作者: ジェーン オースティン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1994/07
  • メディア: 文庫

高慢と偏見 上   ちくま文庫 お 42-1

高慢と偏見 上 ちくま文庫 お 42-1

  • 作者: 中野 康司, ジェイン・オースティン
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 文庫

自負と偏見

自負と偏見

  • 作者: J. オースティン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 文庫

 

高慢と偏見

高慢と偏見

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
  • 発売日: 2002/04/05
  • メディア: DVD

 


nice!(8)  コメント(17) 
共通テーマ:映画

nice! 8

コメント 17

オースティン については、映画『いつか晴れた日に』を見ただけなのでコメントできません。(苦笑)
キーラ・ナイトレイは、美しいですね!ウットリとしてしまいます。
「キング・アーサー」では、恰好良かったので、彼女がでるならこの映画見てみたいと思いました。
的はずれのコメント、失礼いたしました。(苦笑)
by (2006-01-20 01:59) 

jewel

わ~~綺麗な女優さんですね。
映画はやっぱり大画面で観るのが
いいですよね~~。
私はこの手の映画はあまり観ませんが
映画ってやっぱりいいな、って思いました^^。
by jewel (2006-01-20 13:01) 

み〜ちゃん

☆ lapisさん
『いつか晴れた日に』!大好きな映画ですね~♪
何といってもヒュー・グラントが好きなものですから^^
エマ・トンプソンの演技も良かったですよね。
キーラ・ナイトレイはとっても美しくて,良かったですよ♡
的はずれだなんてとんでもない! 是非ご覧になってください。
殿方はあまり好まないロマンス映画OKでしたら…。

☆ jewelさん
え~~~! jewelさんはロマンス映画も
ご覧になると思ってました(勝手なイメージ^^;)
jewelさん=英語ができる=英文科卒=英文学を原書で読む=
ジェーン・オースティンも原書で読んでいるに違いない!(勝手なイメージ^^;)
映画,いいですよ♪
by み〜ちゃん (2006-01-20 23:06) 

たーころ

イギリスを舞台にした映画、私も好きです。,『いつか晴れた日に』もよかったし、「日の名残り」もよかったなぁ。
この「プライドと偏見」も私の好きな匂いがするわ。。。
み~ちゃん、もしかしてヴィスコンティの映画もお好みではないですか?私、一時期ハマりました。
by たーころ (2006-01-21 12:10) 

jewel

  ↑  すごい解釈(笑)。
実は私英米語学科「つまり語学専攻」なのです♪
だから英語の原書なんて読んだことない(笑)。
by jewel (2006-01-21 17:51) 

み~ちゃん、お久しぶりです。
忙しさにかまけて、ブログから思いっきり遠ざかっているchikkieです。

この映画見ましたよ!キーラ・ナイトレイ、気が強そうで可愛かった~。
「ベッカムに恋して」の頃とは全く別人ですね。
ジェーン・オースティンの話は、イギリスの階級社会を温かく、そして
シニカルに捉えていて私も大好きです。
ブリジット・ジョーンズの日記も、ジェーン・オースティンの世界を現代に
移したって感じですよね。ダーシーって名前もそのままに!
それにしても、すごく深くて良いレビューでした。
さすがみ~ちゃん。
by (2006-01-22 17:14) 

こももにゃん

ワタクシ実は映画やドラマはほとんど見ないのですが、
こういうロマンチックなお話もいいですね。
タイトルだけではよくわかっていなかったですが、み~ちゃんの記事のおかげでどんな映画かわかりました。
by こももにゃん (2006-01-22 21:27) 

MARI

18世紀、19世紀のイギリスが舞台になっている映画は、
随分前に幾つか見ました。
物語の内容に興味を引かれてというのもありますが、
景色が非常に美しいという魅力もあります。
この映画も、美しそうですね。
原作も面白そうです。読んでみようかなという気持ちになりました。
by MARI (2006-01-22 23:14) 

み〜ちゃん

☆ たーころさん
『いつか晴れた日に』『日の名残り』両方とも好きでしたね~^^
エマ・トンプソン大好きです♪ ヒュー・グラントも♪
ヴィスコンティ,実は見たことがないのです。
でも見たいと思っているのです~!
私も見たらはまりそうな気がするのですよ^^;
イギリスの風景だけでも見る価値有りです。 イギリス行きたくなってしまう!

☆ jewelさん
あ~!そうなんですか~!
私は国文学科卒なんですけど,国語学という言語の分野がありました。
英語でもそういう分野があるんですね。
じゃあ発音などはバッチリ? うらやますぃ~^^

☆ chikkieさん
この時期,お忙しいことでしょう!
お勉強にいそしんでらっしゃるのだと思っておりましたよ~^^
レビューはですね……
パンフレットといふものがあるぢゃありませんか~^^;
キーナ・ナイトレイは可愛かったですね!
「ベッカムに恋して」は見ていないんです。
私はジェーン・オースティンの描く俗物的な人たちも好きです。
いるいるこういう人たち!って思いつつも,もしかして私のこと?なんて^^;

☆ こももにゃんさん
こももにゃんさん,お忙しそうですものね。
私もドラマはほとんど見ないのですが,映画は見始めると
どどっと見にいきます。 そしてパタッと止まったりして。
ロマンチックな映画なので,肩が凝らなくていいですよー。

☆ MARIさん
そうなんです!この映画も風景が抜群に良いです。
イギリスにこんな風景があるんだ~!と思ったほどです。
原作は私,自慢じゃありませんが(ホントに)読んだことがなくて^^;
どの出版社が良いか考え中…(といって読まずに終わりそう^^;)
by み〜ちゃん (2006-01-22 23:56) 

Hiro

こんにちは。
数年前、ロンドンのブリティッシュライブラリーに行ったとき、この作品のオースティンの生原稿を見ました! とても几帳面な小さ目の字で書かれていたのが印象的でした。恥ずかしながら?英文学科だったので、オースティンには馴染みがあるんですよ。ぜんぜん詳しくないですけど(笑)
by Hiro (2006-01-23 17:31) 

み〜ちゃん

☆ Hiroさん
英文科卒,恥ずかしくないですよぉ!
ブリティッシュライブラリーにあったのですね。
私も行ったことがありますが,行ったところで宝の持ち腐れ状態。
何が書いてあるか分からないんですもの~^^;
こういう映画を見ると,イギリスの田舎に行きたくなりますね。
by み〜ちゃん (2006-01-23 23:20) 

たろちぅ

映画は戦争モノとかアクションモノ、海賊もの、ようするに
男の友情とか職場(?)の団結ものばかり見てますが
み〜ちゃんのあらすじ読んで見てみようかな、と。
ちょっと世界が広がりそうで感謝です。
女主人公が強そうなのがいいですね。
女性がメインの場合、強いタイプのモノが好きみたいです。
by たろちぅ (2006-01-26 04:48) 

猫ふみふみ

気持ちのすれ違いでやきもきしそう。
そのやきもきが面白いんですよね。
う~ん、映画は・・・あ、ハリーポッター見に行かなくちゃ!
by 猫ふみふみ (2006-01-26 11:44) 

み〜ちゃん

☆ taro_chuさん
taro_chuさんのご覧になるジャンルは私には無縁のジャンルですねぇ^^;
海賊ものぐらいかなぁ。
ドンドンパチパチが苦手で,映画だと分かっているのに,
発砲の音を聞くと,毎回飛び上がって驚いてしまうのでした^^;
女性が強い映画かと言われるとどうでしょうね。
ヒロインは比較的に強かった,ってところでしょうか…。

☆ 猫ふみふみさん
そうなんです。 そのやきもきが面白い。
しかもハッピーエンドってわかっているから
安心してみていられるんですね^^
ハリポタ! Part3以降から脱落してしまいました^^;
たぶんもう……。 ナルニアは頑張るぞ!
by み〜ちゃん (2006-01-26 20:50) 

kaota

コメントありがとうございました。とお邪魔したつもりが
このレビューを読んでしまったのでこちらにコメントさせていただきますね(^^;)
実は私も「高慢と偏見(コリンファース、バージョン)」が大大大好きなのです(もともとイギリス映画やドラマが好きなので)。
という訳で、コリン以外のMrダーシーなんて!!と思って「プライドと偏見」は未見のままです。これもある意味偏見ですよね(苦笑)
by kaota (2006-02-03 10:00) 

み〜ちゃん

☆ kaotaさん
私もイギリス映画&ドラマ大好きです♪
BBCの「高慢と偏見」は本当に良かったですよね^^
お正月に偶然見たTVにあんなに夢中になるとはおもいませんでした^^;
率直に言ってBBCの方が私は面白かったです。
だからBBCを見てしまった方は見ない方が…。
でも風景とエリザベスがとってもきれいで,見たことは後悔していません^^
by み〜ちゃん (2006-02-03 22:18) 

hito2km

“ジェーン・オースティンの生きた時代はフランス革命の時代。 そんな時代に,こういう小説が
生まれること自体,すごいことかも知れません。”

ジェーン・オースティンがフランス革命から、どれだけ影響を受けていたのか・・・・?
英文学部ではなく、経済学部だったので、・・・よく分からないのですが、
あえて、旧世界(貴族社会)にこだわった訳は、引きこもり・・・?
二都物語(ディケンズ)は、フランス革命時代のロンドン、パリの話でした。
18世紀末が舞台なのに、原作(自負と偏見)で、フランス革命がでてこない・・
何故でしょうか。
by hito2km (2006-02-16 19:49) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

お犬さま♪手放せないニャ! ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。