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上村松園展 [その他]

           皆さま,こんばんは。 すっかりご無沙汰いたしておりました。
  10月末に会社のイベントがあり,7:30まで出勤,19:30退勤という生活をしていたため,
                 11月になっても,体は早寝早起き^^;
          10時には就寝といういたって健康的な毎日を過ごしておりました♪
   そのためすっかりブログから遠ざかっていましたが,年末の忙しさが来る前に少しは記事を
                  と思い,久々の訪問&更新です。

    10月は基本的に週休1日でしたが,貴重な休日もフラフラと出かけておりました。
                     その1つが上村松園展。

       
           美人画,キレイな絵,というのが決め手で出かけてきました。

日本画も嫌いではありませんが,どちらかというと洋画を中心に展覧会に行くことが多く,
日本画には本当に疎い私です。 これはこの展覧会場に入ってすぐに思い知らされました。
なんと展覧会に行くまで上村松園が女性だということを知らなかったのです。
美人画=男性が書く という固定観念があったのですね。 特に日本画ですから
女性がかくなんて思いもよりませんでした。 (日本画家=おじいちゃんという固定観念^^;)


上村松園の絵は本当に静かな気品に満ちた絵が多かったです。 心落ち着く美しさでした。
そんな中で異質な絵だと展覧会で思ったのが上のチラシにもなっている絵でした。
 
              「花がたみ」 絵はがきから。
よくみると着物が乱れています。 上のチラシでは扇が落ちているのもわかりますよね。

この絵は下絵も一緒に展示してありました。 下絵は和紙に墨で描いてあったのですが,
これが本当に迫力満点。 目に宿る狂気にゾクッとしました。 応挙の幽霊の絵のような怖さ^^;

 下絵ほどではありませんが
少しは雰囲気が分かるでしょうか? この絵を見てひらめいたのが,「オフィーリア」。

いろいろなオフィーリアがありますが,今回はミレイのオフィーリアが思い浮かびました。

展覧会場に置いてある図録でこの絵をチェック。
そうしたら似たようなお話が題材になっていることがわかりました!
これは謡曲「花筐(はながたみ)」を下敷きにした絵だそうです。 「花筐」とは
***************************************************************
越前国味真野の大跡辺皇子が武烈天皇の御位を継ぐこととなり,にわかに上洛となり
皇子は側近くお召し使いになった照日の前にお手紙と毎朝手に取られた花筐(花かご)を
名残として残した。照日の前は、手紙と花筐を前に皇子を懐かしむばかり。
皇子は御位を受けて継体天皇となり,折から紅葉の行幸をした。
その道筋で一人の狂女を見つけるが,手に持っていた花筐から狂女が継体天皇を
恋しく思う余り心が狂い都に上ってきた照日の前であることに気が付く。
帝は「今一度側近く召し使おう。恨みを忘れて狂気を直せ。」と言い,照日の前を伴われて
都に戻った。照日の前が、また側に仕えできる喜びを「御政道が正しい御代となったのも
毎朝この花筐の花を神にお供えした御徳,また私が再びご寵愛を賜るようになれたのもこの
御形見のお陰…」 と語ったことから花の筐ということが有名になって,恋しい人の手馴れたものを
形見というようになったといわれている。
***************************************************************
この絵以外にもう1つ。 怖い絵がありました。
これは下絵だけだったのですが,「焔(ほのお)」。 女の人が念のこもった目をして,
長い髪を口にくわえている絵…。 怖いです。 これも図録チェックによるとやっぱり怖い題材。
『源氏物語』の「六条御息所」でした。 怖いはずです^^;
と怖い絵ばかりのご紹介でしたが,本当は美しい絵が沢山ありました。
なんというのでしょう。 静かな凛とした美しさのある絵が多かったと思います。
私のお気に入りは,「かんざし」

それから「庭の雪」

白いのが雪なんですね。 最初は花びらかと思いました。
女性のほんのりピンクな頬にうっとりです。

好きな絵はもう1つ(と,どんどん増えていきそうです^^;)「鼓の音」

美術館に行ったときは11月がもうすぐというのに,あまり紅葉していませんでした…。
 木々は3色
緑と黄色と赤。
これは反対側。


これはまだ黄色にならない公孫樹。 10日経っているからもう色づいていることでしょう。 


美術館にはドングリが沢山落ちていました。

木にもなっていた♪ よく聞くとこのドングリの落ちる音がボツボツ聞こえてきて,
ドングリが頭の上に落ちてくる前に退散いたしました^^ 


11月もポツ……ポツ……の更新になりますが,お暇なときにお付き合いくださいませませ。
お返事も訪問も遅れますが,必ずお伺いいたしますね。


nice!(17)  コメント(15) 
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コメント 15

MARI

7:30~19:30とは、ハードですね。
早寝早起きだから、健康的ではあったのかな?(^^;)
照日の前は再び帝のお側に仕えることができて、
最終的には幸せだったのですね。
今年は紅葉が遅れてるようですで、紅葉を見に出かけた
会津もちょっと早かった感じでした。
by MARI (2007-11-09 13:14) 

キンジー

お久しぶりでございます。
12時間仕事場に拘束されて+通勤時間!
時々ならともかく毎日となると辛いよね、お疲れさまでした☆
それでも休日にお出かけとは…、若いのねみ~ちゃん、羨ましい~(笑)
美人画ってしみじみ見たことなかったんだけど、ほんとうに美しい!
特にね、指先の表現に美を感じてしまいましたわ。
by キンジー (2007-11-10 10:39) 

たーころ

綺麗な絵!私も好き、こういう絵。
最初の女性の目が尋常ではないのは直ぐ気づきましたが、
「花筐」を読ませていただきました。なるほど。。。形見ってそこから来ていたのですね。。。勉強になりました。
他の絵も素敵。。。。
「焔(ほのお)」も見てみたかったです。写真、無いの?
「庭の雪」が私は一番好きかな。吸い込まれるような美しさですね。
by たーころ (2007-11-10 17:38) 

お仕事、ご苦労様です。
上村松園は、僕も大好きです。
下絵は見たことはないのですが、「焔(ほのお)」は、お気に入りの一枚で、上野の国立博物館に行ったら必ず見ることにしています。春にレオナルドの「受胎告知」を見に行ったときも見てきました。
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?processId=00&ref=2&Q1=&Q2=&Q3=&Q4=11513________&Q5=&F1=&F2=&pageId=E15&colid=A11098
by (2007-11-10 20:14) 

くみみん

こんばんは。
お仕事、お疲れさまでした♪
上村松園の絵、詳しくはないですが、好きです♡
花がたみとオフィーリア、なんとなくわかります=^-^=♪
by くみみん (2007-11-10 22:31) 

nao

お疲れ様です。どどっと疲れがでないようにファイトですよ!!
今回の‘上村松園展’は良い気分転換になったことでしょう。
確かにみ〜ちゃんは‘洋’のイメージ。でも美を愛でる気持ちは同じなのですね。
(とっさに「オフィーリア」を思い浮かべるとはさすがみ〜ちゃん!)
絵の由来が分かるとますますその絵を楽しむことができますね。改めて実感。

こちらでもまだ本格的な紅葉は始まっていませんよ。ちょっと遅いですね。
頭に落ちてくるのは困りますが、どんぐりが落ちる音もなんだかいいな♪
by nao (2007-11-11 00:33) 

かよりん

お仕事大変でしたね。お疲れ様です。
年末もまたお忙しいようですから、今のうちにすこしゆっくりされて下さいね。

上村松園さんの絵は私も好きです。
み~ちゃんさんも仰る通り「凛とした美しさ」という表現がピッタリです。
なんか背筋がピンと伸びる感じですよね。
「花筐」大変興味深かったです。

並木道もとってもきれい。
by かよりん (2007-11-11 01:35) 

こももにゃん

み~ちゃんお疲れ様です~。
それはそれはハードな毎日をこなしているのですね。
ということはもうオヤスミかしら?(^_^;)
まぁでも早寝早起きが1番身体にはいいんでしょうねぇ。
それはそうと、上村松園展、なかなかいいですね~。
レポートを見てるだけでとても興味深いです♪
「花筺」すごい印象的!実物見てみたいですね~。
確かにオフィーリアっぽいなぁ。さすがみ~ちゃん!
私も京都で国宝の襖絵とか見てきましたが、日本画もやっぱりいいですよね~。
by こももにゃん (2007-11-11 22:58) 

jewel

乱れて妖艶な感じが色っぽいです~
透明な肌もまたぞくぞくっと・・・
紅葉、なかなかぱきっとした美しいものには
まだまだ地上では見られませんよね・・
少しでも山に登らないと、なのかな~
by jewel (2007-11-12 11:14) 

Nicoli♪

おひさしぶりでーす
雰囲気が変わりましたね♪
紅葉にうっとりです。
by Nicoli♪ (2007-11-12 19:16) 

knacke

どんぐりは帽子つくがとくにスキ♪
かわいぃねぇ。
by knacke (2007-11-12 19:22) 

たろちぅ

週休一日?!みーちゃん、エラいぞー。
どんぐり、木にくっついてる上等などんぐり♡
落ちてくる音、いいよね。ぼーっと聞くのが心地よい。
当たると痛いのかな?
by たろちぅ (2007-11-12 20:26) 

こちらこそ、ご無沙汰してます。
押し逃げばかりですみません。^0^
by (2007-11-13 21:12) 

ぴーすけ君

美しい日本の美女たち゚.+:。(´∀`)゚.+:。
by ぴーすけ君 (2007-11-13 21:17) 

み〜ちゃん

☆ nyanさん
nice!ありがとうございました^^

☆ MARIさん
約15日間の7:30開始だったんですけど,毎日が大変でした~。
早寝早起きは身体的には健康的だったと思います^^
精神的には疲れました。 20分早く出るだけの話なんですけどね^^;
会津にお出かけになったのですね!
今年の秋は遅いので,10月~11月初めでは色づいて
いなかったかもしれませんね。
「花がたみ」最終的にはハッピーエンドというところが,「ハムレット」とは
全く違うところですね。

☆takagakiさま
nice!ありがとうございました。

☆ キンジーさん
通勤時間! 田舎なので車で17分なんですの^^;
だから時間的に見るとたいしたことないんですけど,
しみついた習慣から抜け出すのが一番大変でした。
それでも自分のしたいことを優先させるワガママみ~ちゃんなのですー…。

☆ たーころさん
すごい,たーころさん! 分かったのですね!!
というか,私がぼんやりなんです^^;
私は下絵を見るまでキレイな絵という認識しかありませんでした。
本当にニブチンだわ…^^;
「焔」は国立博物館にあります。
下のlapisさんが,アドレスを載せてくださったので,ぜひ見てください!
こちらは下絵じゃなくても,異常さが分かりますよ^^

☆ lapisさん
「焔」のアドレスご紹介くださって,ありがとうございます!
ダ・ヴィンチの展覧会の時にご覧になっていたのですか。
あのとき私はダ・ヴィンチだけで力尽きていました。
「焔」は本当に凄い絵ですよね。 今度は実物を見に行きたいと思います。

☆ kumiminさん
上村松園の絵はとてもキレイでした。
「花がたみ」とオフィーリア,似ていますでしょ^^
狂気という点でとっても共通しているところが悲しいですけど。

☆ naoさん
狂気の宿った目が,オフィーリアを連想させたというとかっこうがいいですが,
ワタクシの場合,どちらかというと,ぼんやり口を開いているというところが
連想点だったような気がします^^;
そんなのでいいのか?と自分にツッコミを入れてます…。
どんぐりが落ちる音,結構大きかったです^^;

☆ かよりんさん
かよりんさんも上村松園の絵をご覧になったことがあるのですね。
私は今回が初めてでしたが,好きな画家の1人になりました。
あんな絵の中に描かれるような女性になりたいものです^^
年末の忙しさ,もうまもなくやってくるのです…(T_T)

☆ こももにゃんさん
京都の国宝の襖絵だなんて,いいですねぇ!
昔は日本画の良さが分かりませんでしたが,今は良さが見えてくるように
なりました。 大人になったものですぅ^^
30分早起きするのって,どうしてあんなに辛いのでしょうね?
これから冬。 雪が降ったらまた早起き生活ですよ(T_T)

☆ jewelさん
透明な肌! キレイでしたー^^
今年は秋のうちに冬がやってきて,来るのが遅かった秋から
あっという間に雪降る冬になってしまいましたよ…。

☆ Nicoli♪さん
本当にご無沙汰しておりました。
街がようやく紅葉らしくなってきたと思ったら,
もう雪ですー! 寒い毎日ですね…。

☆ きむたこさん
どんぐりの帽子カワイイですよね^^
木になっているどんぐりって今回初めてみたんです♪
カワイイです^^

☆ たろちぅさん
週休1日…。 5年前まではずっと週休1日だったのに,
あっという間に週休2日に慣れきっています。
怠心はあっという間よね^^;
どんぐりは実際に当たっていないのでわからなかった。
当たる実験をしてみるのもおもしろかったかも^^ 運命の出会い。
葉っぱに当たって落ちるらしく,思っていたより大きな音でした。

☆ koi3さん
押し逃げOKです^^
気になさらないでくださいね!

☆ ぴーすけ君
美しい日本の美女たちの中に,ワタクシも入りたいものです^^;

☆ urielさん
nice!ありがとうございました。

☆ ノヘアさん
nice!ありがとうございました^^
by み〜ちゃん (2007-11-21 00:30) 

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